テラウチのトイレ

テラウチのトイレ

Future Funkに救われる

 人間70億、人類が文明を得てから万年、もう俺らって誰かの人生を再生産することしかできないし、感じる苦悩も喜びも誰かの足跡をなぞるだけだし、それって価値あることのかって考えてしまう。やっぱり現代を生きていく中でどうしても避けられない命題な気がする。

 ずっと俺だけの俺になりたかった。誰かが人間を分類分けした時、俺はテラウチ、というジャンルに属するたった一人の人間でありたかった。でも、その思考さえもがそういうタイプの人間だって周りから分類分けされてることがぼんやり分かり始めた時、俺の中の俺の価値が無くなってどうしても自分を大切にしようと思えなくなった。

 で、そんな時に聴き始めたのがfuture funkという音楽ジャンルです。内容として80年代の音源をサンプリングして萌え萌えにさせたインターネット音楽なんだけど、俺はこれのおかげで立ち直った。音楽としては亜流だし、いわゆる創造的行為はしてないのかもしれない。でも、それでも俺には聞くだけの価値があった。

 誰かは本家本元から陳腐化させただけって思うのかもしれない。けど、それでもいいんだ。元音源をカット&ループさせるだけだったとしても、今という時代にそこをピックアップしたということに価値があると思う。テンポを少し上げただけでも、ピッチを下げただけでも、元ネタの方が良かったとしても、それは再生産されたモノの価値なんだと思う。

 俺は今生きてる俺らが過去をなぞることにも、いくらでも価値は見出せるって確信できた。俺はその価値のあり方に救われている。誰かと同じ人生を歩んでも、堂々とそれが俺の人生だと言い切れる。

 future funkオススメだよ。

 

下に好きなの二つ置いておくから、ヒマなら。

元ネタ、竹内まりや「夢の続き」

https://youtu.be/FbYDmCzGvEg

 

元ネタ、CINDY「私達を信じていて」

https://youtu.be/aQEWhnX0L4I