バレンタインデーが告白の口実に使われるようになって久しく、最早我が国でバレンタインデーは「そういう日」である。
「バレンタイン、チョコいくつ貰った?」などという冷酷無比な質問をする輩も多く、2/14という日付は我々バレンタインチョコ0族を困らせてきた。
バレンタインチョコ0族の中には近隣のコンビニの女性店員が担当するレジでチョコを購入することによってその女性店員からチョコを貰ったことにする、という悲哀極まる方法でチョコ0を阻止した強者もいるが、一般的にそれはチョコを買っただけであって、バレンタインチョコを貰ったわけではない。
テラウチも近所のスーパーのチョコレートを買い占めるという行為で、せめて近隣のバレンタインデーだけでも阻止しようとした。けれど、スーパーベルクスとマルエツの財力に立ち打つこと敵わず、四年連続儚くも散った。
そして今年は思いました。
「いや、俺がチョコ貰えばいいじゃん!」
いやいや、お前貰えないからチョコ0族なんでしょって?
まあまあ慌てなさんな。
良い方法を思いついたんだよ。勿論、前述のチョコ購入法ではない。そして、この方法を使えば、理論上すんごいたくさんチョコ貰える。
バレンタインデーとは、女子が男子にチョコを渡す日である。渡されるチョコには二つの階級がある。本命チョコと義理チョコである。本命チョコはんまあ、アレ。そして義理チョコは「まあ、やるよ」くらいのチョコである(バレンタインチョコ0族はその「まあ、やるよ」も貰えない人のことである)。そして、チョコを貰った男子は来たる3/14ホワイトデーにお返しをあげるのだ。
そして、テラウチは気づきました。
「いや、ホワイトデーに”お返し”すれば、バレンタインデーにチョコ貰ったことになるんじゃね?」
おわかりだろうか? お返し、というのは何か貰わないとできない行為なのである。光なくして影はなく、生なくして死はなく、バレンタインチョコなくしてホワイトデーのお返しはない。
3/14にお返しをすれば、因果が逆転し、バレンタインチョコを貰った事実(以下バレンタインエアチョコと呼称する)が発生するのだ。
しかも、これはお返しとして女子に押し付けた分だけ、バレンタインエアチョコが発生する。
女子は甘いものが好き=貰ってくれない人は多分いない=自分の財力分だけバレンタインエアチョコを貰える。完璧か?
テラウチは今年この方法で勝負していきたいと思います。
なので3/14が過ぎるまでは「バレンタイン、チョコいくつ貰った?」という質問はしないでください。泣いちゃうから。
以上です。